- じゃがいもが煮くずれしてない肉じゃがを作りたい。
- 煮くずれせずじゃがいもに味を染み込ませたい。
- 煮くずれしない肉じゃがの作り方を教えて。
じゃがいもが煮くずれしていない肉じゃがを作ることは、
難しくありません。煮くずれする前に火を止めればいいからです。
難しいのは「煮くずれさせずに味を染み込ませること」です。
味を染みさせるために長く煮込めばじゃがいもが煮くずれし、
煮込み時間が足りないと味が染みません。
この記事では「じゃがいもが煮くずれしない肉じゃがの作り方」
について詳しく解説します。
最後まで読むと「見栄えも味も完璧な肉じゃが」を作れます。
じゃがいもを煮くずれさせずに
味が染みた肉じゃがを作るコツは、
「高温で短時間に火をとおし・煮汁の中で冷ます」です。
煮くずれしない肉じゃがを作る【じゃがいもに味が染みる5つのポイント】
![](https://i0.wp.com/chocottolife.com/wp-content/uploads/1-nikujaga.jpg?resize=640%2C427&ssl=1)
肉じゃがが煮くずれする原因は、
じゃがいもの細胞がバラバラになることです。
加熱することで細胞内のデンプンが膨らみ、
細胞同士が引き離されます。
煮くずれしない肉じゃがを作るには、
「高温で短時間に火をとおす」ことが重要です。
ただし、煮くずれしていない肉じゃがが、
必ずしも美味しいとは限りません。
じゃがいもに味が染みていないからです。
煮くずれせずに味が染みた肉じゃがを作るポイントは、
下記の5つです。
- 具材の量と鍋の大きさを合わせる。
- じゃがいもを切ったら水にさらす。
- 油で炒めてコーティングする。
- 強火で一気に加熱する。
- 一度完全に冷ます。
肉じゃがを作るときは、
フライパンを使うと煮くずれしにくいです。
間口が広いので、具材が重ならないからです。
形状的に具材を炒めやすく、短時間で表面が固まります。
具材の量と鍋の大きさを合わせる
肉じゃがに限らず鍋に隙間を作らないのが、
煮物を煮くずれさせないコツです。
少ないと鍋の中で具材同士がぶつかり、
多いと具材が重なって均一に加熱できません。
無理やり煮汁に浸そうとして箸でいじりすぎた結果、
煮くずれします。
肉じゃがの具材は鍋に入れたとき、
隙間ができないくらいの量がベストです。
じゃがいもは切ったら水にさらす
切り口のデンプンを洗い流すためです。
細胞内のデンプンは、加熱すると水を含んで膨らみます。
膨らんだ細胞同士がくっ付いていられず、
バラバラになることで煮くずれします。
じゃがいもの切り方は、ひと口サイズに切るのがコツです。
大きすぎると、火がとおるまでに時間がかかるからです。
長く火にかけるほど、じゃがいもが煮くずれしやすくなります。
油で炒めてコーティングする
多くの肉じゃがレシピに、じゃがいもを炒める工程があります。
コクを出すためでもありますが、
煮くずれしないために必要な工程です。
- 油でコーティングされる。
- 表面が熱で固まる。
- 加熱時間が減る。
油と焼き目でコーティングされて、
じゃがいもの表面が固まり強度が増します。
加熱時間が短縮できるので、煮くずれする前に火がとおります。
強火で煮て一気に加熱する
弱火で時間をかけて煮込むと、煮くずれしやすくなります。
加熱するほど、じゃがいもの細胞がバラバラになるからです。
じゃがいもを加熱すると、2つの反応が起こります。
- 細胞内のデンプンが膨らむ。
- 細胞同士をくっ付けている「ペクチン」の接着力が弱まる。
煮くずれを防ぐには「高温で短時間」に煮るのがポイントです。
じゃがいもが煮くずれする前に、完成させるイメージです。
ただし、材料同士がぶつかるほどの強火だと、
じゃがいもが削れて煮くずれの原因になります。
材料が踊らない程度の火力をキープしましょう。
火加減の目安は、中火から強火の間です。
肉じゃがの場合、長時間の加熱には向きません。
じゃがいもが煮くずれするからです。
煮くずれせず味を染みさせるには、
煮込む以外の方法が必要です。
詳しくは下記で解説しますが、
肉じゃがが冷めるときに味が染みます。
一度完全に冷ます
煮魚や翌日のカレーのように、
煮物は一度冷ますことで味が染み込みます。
【煮物に味が染みるメカニズム】
食材を煮ると、水分が煮汁の中に流出します。
加熱時に抜けた水分は、冷めるときに食材の中へ戻ります。
このとき、水分と一緒に調味料も食材の中へ入り込むため、味が染みるのです。
煮くずれした肉じゃがは、
正確には味が染みているわけではありません。
砕けたじゃがいものかけらが煮汁と絡むので、
味が染みているように感じるのです。
一度完全に冷まして味を染みさせ食べる直前に温め直せば、
見栄えも味も完璧な肉じゃがの完成です。
じゃがいもが煮くずれしない肉じゃがの作り方【失敗しない9つの手順】
![](https://i0.wp.com/chocottolife.com/wp-content/uploads/2-nikujaga-chouri.jpg?resize=640%2C406&ssl=1)
上記で解説した5つのポイントをふまえて、
煮くずれしない肉じゃがの作り方を解説します。
完成までの手順は9つです。
じゃがいもと人参の大きさを揃えると、均一に火がとおります。
玉ねぎはくし切りにします。
切り口のデンプンをしっかり洗い流します。
水が白く濁ってきたら、デンプンが落ちているサインです。
目安は10分ほど、水が透明になれば完了です。
炒めるというより、表面を焼き固めるイメージです。
鍋やフライパンを激しくふると、じゃがいもがくずれます。
具材が被るくらいの量が目安です。
水分量が多いと食材が揺れて、煮くずれしやすくなります。
市販の本だしや白だしの素を使う場合は、
塩分が濃くなることを計算に入れておきましょう。
沸騰したら、調味料(めんつゆ)を加えます。
味付けは、市販のめんつゆでも十分美味しいです。
イチから味付けする場合は、酒・みりん・砂糖から加えます。
醤油のあとだと、味が入りにくいからです。
みりんには食材を引き締める効果があるので、
先に加えると煮くずれしにくくなります。
火のとおり具合は、竹串か爪楊枝を刺して確かめます。
じゃがいもと人参に串を刺し、
中までスッと刺されば加熱完了です。
肉で具材に蓋をするイメージです。
鍋の中が蒸し煮状態になり、ふっくら仕上がります。
後入れすることで、肉が硬くなりません。
肉のアクが気になる人は、熱湯にサッとくぐらせましょう。
すぐに水で洗えば、汚れと臭みが取り除けます。(霜ふり)
煮えたじゃがいもは煮くずれしやすいので、
落し蓋で固定します。
蓋をすることで煮汁を循環させ、
肉じゃがが乾燥するのを防ぎます。
落し蓋は、アルミホイルやキッチンペーパーで
代用可能です。
できたての肉じゃがは、煮くずれしやすいからです。
一度冷ましたほうが、煮くずれしにくく味も染みます。
食べる直前に温め直しましょう。
味付けは市販のめんつゆで十分美味しいです。
かつお節の成分が含まれているので、
水で作っても出汁の風味を感じられます。
煮くずれしにくいじゃがいもを使う
![](https://i0.wp.com/chocottolife.com/wp-content/uploads/4-jagaimo2.jpg?resize=640%2C359&ssl=1)
じゃがいもの品種によっては、
そもそも肉じゃがに向いていない場合があります。
スーパーで売られているのは、
おもに男爵いもとメークインです。
男爵いもは煮くずれしやすく、
メークインは煮くずれしにくい品種です。
下記のじゃがいもは煮くずれしにくく、
肉じゃがに向いています。
- メークイン
- インカのめざめ
- ホッカイコガネ
- レッドムーン
- マチルダ
- シンシア
- シェリー
肉じゃがのじゃがいもを煮くずれさせずに味を染みさせる方法【まとめ】
じゃがいもが煮くずれしない肉じゃがを作るには、
「高温で短時間に火をとおす」ことが重要です。
煮くずれせず味を染みさせる方法は、次のとおりです。
- 具材の量と鍋の大きさを合わせる
- じゃがいもを切ったら水にさらす
- 油で炒めてコーティングする
- 強火で一気に加熱する
- 一度完全に冷ます
じゃがいもの品種によっては、煮くずれしやすくなります。
スーパーでじゃがいもを買う場合は、
男爵ではなくメークインを選びましょう。
少しの手間と工夫で、料理はいくらでも美味しくなります。
今までとひと味違う肉じゃがを、ぜひ作ってみてください。