- 手作り味噌を冷凍保存する方法が知りたい。
- おすすめの入れ物と注意点は?
- 手作り味噌の保存期限が知りたい。
- 食べ頃のタイミングは?
- カビが生えたときの対処法を教えて。
- 白いものはカビなの?
手作り味噌を冷凍保存する際は、
空気に触れさせないことが何より重要です。
空気に触れると酸化して、味が落ちるからです。
また、味噌は完成後も酵母菌が活動を続けます。
すると、どんどん発酵が進んでいき、味が変化していきます。
手作り味噌にえぐみや酸味を感じるのは、
発酵の進み過ぎが原因です。
冷凍保存すると酵母が眠った状態になるため、
味の変化を最小限に抑えられます。
この記事は、「手作り味噌の冷凍保存方法」を詳しく解説します。
この記事の内容を実践すれば、
丹精込めた手作り味噌を、最後まで美味しく食べられます。
手作り味噌の冷凍保存は、
- 密閉性の高いタッパー
- ジップロック
を使ってしっかりと密閉するだけです。
手作り味噌を冷凍保存する方法【空気に触れさせないことが重要】
![](https://i0.wp.com/chocottolife.com/wp-content/uploads/1-miso-reito.jpg?resize=880%2C498&ssl=1)
手作り味噌の保存で注意すべきことは、
「空気に触れさせないこと」です。
空気に触れると酸化して、味も香りも悪くなるからです。
見た目は熟成が進んだように、よく練れた焦げ茶色になります。
実際は酸化しているだけで、少しも旨味は増していません。
冷凍保存がおすすめの理由は、主に2つです。
- 酸化を防ぐ。
- 発酵による味の変化を抑える。
味噌は完成した後も、
酵母菌が活動を続けるため発酵が進んでいきます。
冷凍保存は酵母を睡眠状態にして、
発酵を抑える効果があります。
手作り味噌を冷凍保存する手順は3つです。
- ふた味噌を取る。
- 小分けにする。
- 空気を抜く。
下記で詳しく解説します。
1. ふた味噌を取る
ふた味噌とは、味噌の表面部分です。
空気に触れやすいため、酸化して色が濃くなっています。
カビ防止用の振り塩が溜まっているため、塩味が強いです。
表面から1㎝ほど、スプーンなどで削り取ってください。
削り取ったふた味噌の利用法は、主に2つ。
- 追加熟成をする際に、ふたとして再利用。
- 味の濃さを利用して、肉や野菜を味噌漬けに。
2. 小分けにする
![](https://i0.wp.com/chocottolife.com/wp-content/uploads/2-miso-tapper.jpg?resize=880%2C498&ssl=1)
保存しやすい量に小分けします。
重要なのは、空気に触れさせないことです。
下記のような入れ物や方法がおすすめ。
密閉性の高いタッパー
なるべく平らに入れ、酸化防止用に表面をラップで覆います。
使い勝手は良いですが、ジップロックより密閉性は劣ります。
毎日使う場合に、向いている冷凍保存方法です。
ジップロック
入れすぎないように注意。
余白がある方が、空気を抜きやすいからです。
手作り味噌は、「たまり」という水を含んでいるので、
上向きで冷凍保存してください。
タッパーほど使い勝手は良くありませんが、
タッパーより密閉性は高いです。
長期保存に向いている冷凍方法です。
3. 空気を抜く
しっかり密閉することで、
酸化だけでなく冷凍庫内の臭い移りも防げます。
タッパーの場合
隅々まできちんとふたを閉めます。
味噌の表面に、ラップを密着させます。
ジップロックの場合
余白部分の空気をしっかり抜いてから、チャックをします。
二つ折りにして閉じると、空気が抜けやすくなります。
「手作り味噌を冷凍すると、味が変わるのでは?」
「解凍が面倒くさい。」
どちらも全く問題ありません。
発酵食品である味噌は、冷凍しても味が変わらないからです。
むしろ低温保存することで、
発酵を抑え好みの状態をキープできます。
手作り味噌は塩分が多いため、
家庭用の冷凍庫(-18℃)では凍りません。
少し硬くなるだけで、解凍せずに使えます。
手作り味噌は冷凍保存で美味しさキープ【食べ頃は好みしだい】
![](https://i0.wp.com/chocottolife.com/wp-content/uploads/7-miso-oke.jpg?resize=640%2C428&ssl=1)
そもそも、手作り味噌に明確な賞味期限はありません。
塩分と酵母の働きにより、腐らないからです。
大量の塩を入れるため、
浸透圧により味噌に含まれる水分が外に出ます。
水分がなければ、雑菌が繁殖することはできません。
味噌は昔から保存食として重宝され、
何年も熟成した味噌は体にも良いとされています。
逆に市販の減塩味噌や出汁入り味噌は、
腐ることがあるので注意しましょう。
塩分が足りないことや、
傷む原因となる材料が入っているからです。
手作り味噌の保存期限とは、
「美味しいまま保存できる期間」のことです。
常温保存の場合、ふた夏を越えると発酵が進んで
色や風味が濃くなります。
大豆や麴の甘みが減って、酸味が出てきます。
冷凍保存なら、発酵がほとんど止まった状態になるので、
1~2年たっても味が変わりません。
冷凍保存のおかげで、色も風味も美味しいままです。
食べ頃のタイミングは、食べる人の好みで決まります。
味の好みは人によって違うからです。
ただし一度は夏を越さないと、味噌は美味しくなりません。
暑い時期に熟成が進み、寒い時期はゆるやかになるからです。
一般的に手作り味噌は寒い時期に仕込み、
夏の間は熟成させ半年から1年後に食べ頃をむかえます。
したがって、仕込む時期によって熟成期間が変わります。
熟成期間による手作り味噌の変化は、下記のとおりです。
若い味噌(6ヶ月)
![](https://i0.wp.com/chocottolife.com/wp-content/uploads/4-miso-6month.jpg?resize=880%2C498&ssl=1)
淡泊な茶色で、市販の味噌に近い色。
角が取れたまろやかな塩味。
多くの人が食べ頃と判断する。
熟成した味噌(1年)
![](https://i0.wp.com/chocottolife.com/wp-content/uploads/5-miso-1year.jpg?resize=880%2C498&ssl=1)
赤味噌のような濃い茶色。
味噌の深みが増して、コクのある塩味。
夏の暑さを越えないと出ない味。
赤出汁が好きな人に好まれる。
熟成が進んだ味噌(2年)
![](https://i0.wp.com/chocottolife.com/wp-content/uploads/6-miso-2year.jpg?resize=880%2C498&ssl=1)
黒色に近い焦げ茶色。
長期の発酵により、甘みが減り酸味が出てくる。
好き嫌いがはっきり分かれる味。
手作り味噌にカビが生えたときの対処法【白いものは無害】
大前提として、カビが生えた味噌でも捨てる必要はありません。
正しく対処すれば、問題なく食べられるからです。
カビが発生した部分と、
周辺の3~5mm程度の味噌を削り取るだけです。
カビは菌糸類なので、
発生個所以外にも根をはっている可能性があります。
詳しい手順は下記のとおり。
- 大きめのスプーンで削り取る。
- へこんだ部分を平らにならす。
- カビの発生個所にアルコールを吹きかける。
- 全体を混ぜてかくはんする。
- 新しいラップでふたをする。
アルコールがない場合は、
カビの発生個所に塩を振りかけましょう。
取り除くだけでも効果はありますが、
除菌することでより安全です。
白と黒色のものは無害です。
白いものは「産膜酵母」という酵母の一種で、
醤油などにも含まれています。
手作り味噌は、混ぜる頻度が少なく固まった状態のため、
酵母が表面に浮き出やすいのです。
むしろ、味噌がしっかりと発酵している証拠と言えます。
味噌の表面が黒く固まっているのは、
酸化しているだけでカビではありません。
手作り味噌を完全に密閉するのは不可能なので、
どうしても空気が触れる部分はできます。
食べるときに取り除けば、全く問題ありません。
手作り味噌は冷凍保存で美味しさ長持ち【まとめ】
手作り味噌を冷凍保存する方法は、
- ふた味噌を取る。
- 小分けにする。
- 空気を抜く。
空気に触れさせないことが重要です。
少し硬くなるだけで、解凍せずに使えます。
おすすめの入れ物と注意点は、
- タッパーに平らに入れ、表面をラップで覆う。
- ジップロックに入れ、空気を抜く。
手作り味噌の保存期限は、
- 常温で1~2年、冷凍保存ならとくになし。
食べ頃のタイミングは、
- 食べる人の好みしだい。
- 6ヵ月:一般的な食べ頃。
- 1年:赤味噌のような味。
- 2年:個性的な味、好き嫌いがはっきり分かれる。
お好みの状態で冷凍保存すれば、
最後まで美味しさをキープできます。
カビが生えたときの対処法は、
- 発生個所と周辺3~5mmを削り取る。
- 白色のものは酵母の一種。
取り除くか、かくはんする。 - 黒色のものは味噌が酸化しただけ。
保存する際に削り取る。
市販の味噌も同じ方法で冷凍保存できます。
手作り味噌は、お好みで味を調整できるのが魅力です。
色々なタイミングで食べてみて、
自分好みの「手前味噌」を見つけてください。
冷凍保存なら味が変わらず、美味しさが続きます。