- マグロの種類とランクを知りたい
- 味の特徴や値段など詳しく知りたい
- 美味しいマグロの見分け方を教えて
一般に流通しているマグロだけでも、数種類あります。
味や価格によってランク付けされ、
取り扱う業者が違うからです。
この記事は、代表的なマグロの種類を
ランク順に詳しく解説します。
最後まで読むとマグロの知識が高まり、
美味しいマグロの見分け方が分かります。
結論から言うと、知っておくべきマグロは5種類です。
クロマグロ(本マグロ)が最高ランクで、
ビンナガマグロ(ビンチョウ)が最も低ランクになります。
ランク順に解説!代表的なマグロ5種類【特徴・味・価格の相場】
マグロは、下記の5種類を覚えておけば大丈夫です。
5種類以外は、ほとんど一般的に流通しないからです。
スーパーや回転寿司で見かける、
代表的なマグロ5種類を解説します。
- クロマグロ(本マグロ)
- ミナミマグロ(インドマグロ)
- メバチマグロ
- キハダマグロ
- ビンナガマグロ(ビンチョウ)
「同じ種類でも、天然か養殖か・生か冷凍か
によってランクが違ってくるのでは?」
そこまで気にする必要はありません。
ランクと美味しさは別の話だからです。
味には好みがあり、天然より養殖が好きな人もいます。
昔より冷凍技術が向上し、
冷凍マグロも格段に美味しくなりました。
高ランクのマグロを美味しいと感じるかは、人それぞれです。
知識として、天然の生マグロの方が上のランクだと
覚えておく程度で良いでしょう。
市場にでも行かない限り、選択の余地がないからです。
ミナミマグロは冷凍の養殖物がほとんどで、
生は魚屋ですら滅多に見かけません。
メバチマグロやキハダマグロは、
流通している全てが天然物で冷凍が多いです。
代表的なマグロ5種類のランクは下記のとおりです。
1.クロマグロ(本マグロ)
![](https://i0.wp.com/chocottolife.com/wp-content/uploads/honmaguro-block.jpg?resize=640%2C480&ssl=1)
5種類の中で一番ランクが高く、
本物のマグロという意味で本マグロと呼ばれます。
日本沿岸で獲れるマグロの中では、最大級の大きさです。
魚体が黒く他の種類と違って黄色が入らないため、
「黒いダイヤモンド」と言われ重宝されています。
赤身は酸味と鉄分の味が強く、
マグロ本来の旨味が強いのが特徴です。
旨味が強いぶん、血生臭いと感じる人もいますが、
マグロ好きにはたまらない味です。
部位によって味が大きく違うのも、クロマグロの特徴です。
トロの部分が多く、
腹かみといって頭付近にある大トロは、
一級品とされています。
回遊魚のため漁獲する海域によって、美味しい時期が違います。
日本近海だと冬が旬です。
青森県の大間で獲れる近海物は、
一流ブランド品で高値がつきます。
100gあたりの価格 | |
赤身: | 600~1,200円 |
中トロ: | 800~1,800円 |
大トロ: | 1,300~3,000円 |
2.ミナミマグロ(インドマグロ)
![](https://i0.wp.com/chocottolife.com/wp-content/uploads/minamimaguro.jpg?resize=640%2C468&ssl=1)
中型サイズで、ランク的にはクロマグロに次ぐ高級品です。
南半球にのみ生息しているのが名前の由来で、
インド洋で多く漁獲されるため、インドマグロとも呼ばれます。
5種類の中で最も脂が甘いのが特徴で、
とくにトロが好まれます。
赤身はねっとりとした身質で、濃厚な味わいです。
色が濃い上にすぐ変色するため、
解凍したら早めに食べ切りましょう。
濃厚なわりにクロマグロほどクセがなく、
食べやすいマグロです。
100gあたりの価格 | |
赤身: | 500~900円 |
中トロ: | 600~1,200円 |
大トロ: | 1,000~1,500円 |
3.メバチマグロ
![](https://i0.wp.com/chocottolife.com/wp-content/uploads/mebatimaguro-block.jpg?resize=640%2C409&ssl=1)
中堅ランクのマグロで、
日本一の消費量があると言われています。
関東地方で流通している刺身の多くは、メバチマグロです。
漁獲量も多く価格も手頃なため、
スーパーや回転寿司でよく取り扱われます。
中型のサイズでクロマグロやミナミマグロと比べて、
腹が薄いのが特徴です。
赤身がメインで、大トロはありません。
40㎏以上の大きさになると、
外側の身から中トロに近い部分が取れます。
脂少なめで、さっぱりしています。
クセがない代わりに、味が薄いと感じる人もいます。
ヅケにするなど、ひと工夫するとより美味しく食べられます。
部分によって当り外れが激しいため、
選び方が難しいマグロです。
変色しづらいので、飲食店でよく使われます。
お腹はハラスという部位で、
筋が多いため刺身では食べられません。
火を通すか、こそぎ取ってすき身にするのがおすすめです。
100gあたりの価格 |
300~500円 |
4.キハダマグロ
![](https://i0.wp.com/chocottolife.com/wp-content/uploads/kihadamaguro.jpg?resize=640%2C480&ssl=1)
ランク的にはメバチマグロと同級ですが、
日本ではあまり知られていません。
主に関西で流通していて、
刺身以外にもツナ缶の原料として使われます。
5種類の中で最も漁獲量が多く、世界中で漁獲されています。
その名の通り、体の真ん中やヒレが黄色いのが特徴です。
味もメバチマグロに似ていますが、
中トロのような脂の強い部分はありません。
よりクセがなく、さっぱりしています。
当り外れが少ないので、
回転寿司など大量消費するお店でよく使われます。
東のメバチ、西のキハダと覚えておくと分かりやすいです。
漁獲量が多い分、メバチマグロより安く流通しています。
100gあたりの価格 |
160~300円 |
5.ビンナガマグロ(ビンチョウ)
![](https://i0.wp.com/chocottolife.com/wp-content/uploads/binnagamaguro.jpg?resize=640%2C427&ssl=1)
5種類の中で、一番下のランクになります。
白い身が特徴で、最も安価なマグロです。
キハダマグロのようにツナ缶の原料としても使われます。
普段は冷凍物が多く流通しますが、
春先に出る生のビンナガマグロは、甘味が強く美味しいです。
脂がのったトロの部分は「ビントロ」と呼ばれ、
人気があります。
安価でトロの脂を味わえる点が、好まれる理由です。
100gあたりの価格 |
100~160円 |
美味しいマグロの見分け方【見るべき5つのポイント】
![](https://i0.wp.com/chocottolife.com/wp-content/uploads/mebatimaguro.jpg?resize=640%2C480&ssl=1)
スーパーでマグロを購入する場合は、
赤身の見分け方が重要です。
ほぼメバチマグロで赤身がメインだからです。
トロの表記があるマグロは高ランクで、
当り外れの差がほとんどありません。
筋が薄く色が濃い場所ほど美味しい赤身で、
天身(てんみ)と呼ばれる背骨近くの部分は最高級品です。
美味しいマグロを見分けるポイントは、次の5つです。
- 横から見て三角形になっている(高低差がある)。
- 色が濃い。
- 筋が真横に入っている。
- 血栓がない。
- 汁(ドリップ)が出ていない。
刺身用に切ってあるマグロより、
柵(さく)で買うのがおすすめです。
(柵とは…刺身にする前の長方形の切り身)
切り口が空気に触れるため、
酸化しやすく価格も割高になるからです。
横から見て三角形になっている
横から見るのがポイント。
見にくい場合は、上と下で高低差がないかを見ましょう。
柵にする前のブロック自体が△の形で、
頂点が中心部分の最高級品に当たります。
色が濃くて三角形の柵は、天身に近く最も美味しい部分です。
脂の多い部位が欲しい場合も、三角形の柵を選びます。
中トロは血合い付近が最も美味しく、
血合いが付いていた部分は、三角形になるからです。
高い部分がピンク色の柵を選びましょう。
高い部分は身が厚いので、脂の量も多くなります。
色が濃い
マグロは中心にいくほど、色が濃くなります。
赤身で一番美味しい天身の部分は、
赤黒く見えるほど真っ赤な色をしています。
蛍光灯から離してチェックするのがコツです。
中トロに近い部分はピンク色で、
横からだと脂の量が見やすいです。
完全に凍った状態だと白く見えるため、
脂が多いと勘違いしやすいので注意しましょう。
筋が入っている方向
中心にいくほど、筋が薄く平行に入っています。
- 真横に入っている柵は最も良い。
- 真横ではなくやや斜めに入っている柵は普通。
- 半円状やV形に入っている柵はあまり良くない。
頭に近い部分ほど、筋自体が太くなり脂が少なくなります。
尻尾に近づくほど、筋だらけで硬い身になります。
なるべく中心部分の身を選びましょう。
とくに膜のように入っている太い筋は、
口に残りやすく食感を悪くします。
血栓がない
内出血してシミになっているマグロは、さけましょう。
血栓があるマグロは、血抜きが不十分なため血生臭いです。
マグロ漁師のスキル不足が原因で、
外国漁船が獲ったマグロによく発生します。
スーパーの産地表示は、
「外国船は国名・日本船は水域名」
となっています。
天然・養殖を問わず、外国船が獲ったマグロには、
外国名が表記されているはずです。
極端に安い冷凍マグロは、とくに注意しましょう。
汁(ドリップ)が出ているか
トレイの底に血のような液体がしみ出しているマグロは、
時間がたって劣化しています。
ドリップと共に旨味も抜けているので、
味が薄くて水っぽいです。
細胞が壊れている証でもあり、日持ちもしません。
たいていドリップを吸収するために、シートが敷いてあります。
シートが赤く染まってない柵を選んでください。
「悪いマグロを買ってしまったら?」
悪いマグロを選んでしまった場合は、
下記のような方法で美味しく食べられます。
筋がきつい部分の場合
- スプーンでこそぎ取ってすき身にする。
- 包丁でたたいてネギトロにする。
臭いやドリップが気になる場合
- 加熱調理する。(例)バター焼き・煮付け・レアカツ
ランク順に解説!代表的なマグロ5種類【まとめ】
- クロマグロ:最高級品
- ミナミマグロ:トロが高級品
- メバチマグロ:消費量日本一
- キハダマグロ:関西で人気
- ビンナガマグロ:最も安い
「天然物・生」のクロマグロは、ランクが別格です。
値は張りますが、機会があればぜひ食べてみてください。
美味しいマグロを見分けるポイントは5つです。
- 三角形(高低差がある)
- 色の濃さ(天身が赤身の一級品)
- 筋の方向(真横に入っている)
- 血栓(シミ)がない
- ドリップが出ていない
マグロを買うなら、切られる前の柵を買いましょう。
切りたてを食べられて、刺身で買うより割安です。