- ステーキの焼き加減を教えて
- 焼き時間の目安と確認方法を教えて
- 美味しいステーキの焼き方が知りたい
ステーキを好みの焼き加減で仕上げたいとき、
焼き時間の目安がわかると便利です。
外見からでは中がどれくらい焼けているかが、
わかりにくいからです。
この記事は「ステーキの焼き加減と焼き時間の目安」について、
詳しく解説します。
最後まで読めば、好みの焼き加減で
ステーキを焼けるようになります。
【ステーキの焼き加減】代表的な4種類の基礎知識
ステーキを好みの状態に仕上げるには、
焼き加減の種類を知っておく必要があります。
焼き加減によって、ステーキの焼き時間が違うからです。
名前だけでなく、どんな状態を指すのか把握しておきましょう。
ステーキの焼き加減は、細かくわけると10種類です。
今回は代表的な4種類を解説します。
レアの焼き加減
しっかり焼くのは表面だけで、
中は完全に生の状態にする焼き加減です。
断面は鮮やかな赤色で、肉汁がじんわりと染み出てきます。
やわらかいですが、筋が強く噛み切りにくい状態です。
ステーキの内部温度は55~65℃以下。
レアにおすすめの部位は、
- ヒレ(フィレ)
- モモ
- ランプ
などです。
ミディアムレアの焼き加減
レアより熱をとおしつつ、中心に生の部分を残します。
レアとミディアムの中間の焼き加減です。
断面の真ん中あたりが赤く、肉汁が滴り落ちてきます。
ステーキの内部温度は65℃。
ミディアムレアにおすすめの部位は、
- ヒレ(フィレ)
- モモ
- サーロイン
などです。
ミディアムの焼き加減
中心部分にもほんのり熱をとおす焼き加減です。
断面はうっすらピンク色で、噛むと肉汁がにじみ出てきます。
歯切れがよく、筋が口に残らない状態です。
ステーキの内部温度は65~70℃。
ミディアムにおすすめの部位は、
- ヒレ(フィレ)
- サーロイン
- タン(タンステーキ)
などです。
ウェルダンの焼き加減
完全に中まで焼けている状態です。
断面にピンク色の部分はなく、肉汁もほとんど出ません。
しっかりとした噛み応えで、肉々しさを感じる焼き加減です。
ステーキの内部温度は70~80℃。
ウェルダンにおすすめの部位は、
- 肩ロース
- リブロース
などです。
【ステーキの焼き時間】焼き加減ごとの目安と確認方法
好みの焼き加減にするコツは、表面を一気に焼き固めたら
「火力を落とす」ことです。
生焼けは再加熱で調整できますが、
焼き過ぎたステーキは元に戻せません。
(例)強火→弱火→ステーキを返す→強火→弱火
表も裏もステーキの表面を焼き固めるときは、
強火で短時間に焼き目を付けます。
肉汁が流出する前に、閉じ込めるためです。
焼き加減の確認方法
焼き時間はあくまで目安です。
ステーキの厚みや脂の乗り具合によって、調整してください。
親指の付け根(母指球)の感触で、焼き加減を確認できます。
- OKマークを作る。
- 親指の付け根の一番膨らんだ部分(母指球)を押す。
- ステーキを指で押して、親指の感触と同じか確かめる。
OKマークを作る指を変えれば、
4種類すべての焼き加減を確認できます。
4種類の焼き加減ごとに、焼き時間の目安を解説します。
レアの焼き時間
中を焼かずに温めるイメージです。
- 強火で30秒‥表面をサッと焼き固める。
- 弱火で1分‥中までは熱をとおさない。
- ステーキを返す‥1回だけ。
- 強火で30秒‥裏面もサッと焼き固める。
- 弱火で1分‥中心部分は生のまま。
- 親指と人差し指でOKマークを作る。
- 親指の付け根(母指球)が、かなり柔らかい感触です。
ミディアムレアの焼き時間
肉汁があふれ出す状態がベストです。
- 強火で1分‥表面をじっくり焼き固める。
- 弱火で1分‥中まで完全に熱をとおさない。
- ステーキを返す‥1回だけ。
- 強火で30秒‥裏面をサッと焼き固める。
- 弱火で1分30秒~2分‥中心部分に生の部分が残る。
- 親指と中指でOKマークを作る。
- 親指の付け根(母指球)が、レアと比べて、やや弾力を感じます。
ミディアムの焼き時間
外見はほぼ焼けていますが、わずかに肉汁がにじむ状態です。
- 強火で1分‥表面を焼き固める。
- 弱火で2分‥中にも熱をとおす。
- ステーキを返す‥1回だけ。
- 強火で30秒‥裏面をサッと焼き固める。
- 弱火で2~3分‥中心部分にほぼ熱がとおっている。
- 親指と薬指でOKマークを作る。
- 親指の付け根(母指球)が、しっかり弾力を感じます。
ウェルダンの焼き時間
完全にやけている状態です。
肉汁が出てくるまで焼く必要があるため、
時間はステーキの厚みによって異なります。
- 強火‥表面に肉汁が浮かんでくるまで焼く。
- ステーキを返す‥1回だけ。
- 強火‥裏面も肉汁が浮かび上がるまで焼く。
- 弱火‥中心部分まで完全に熱をとおす。
- 親指と小指でOKマークを作る。
- 親指の付け根(母指球)が、かなり弾力があります。
【ステーキの焼き方】失敗しない9つのコツ
ステーキをやわらかく焼き上げるには、
肉汁を逃さないことが重要です。
やわらかいステーキには、肉汁がたっぷり残っています。
肉汁には水分とうま味成分が含まれているため、
ジューシーで美味しいと感じるのです。
失敗しないステーキの焼き方のコツは、下記の9つです。
- ステーキを常温に戻す。
- 筋切りは片面だけにする。
- 塩コショウは焼く直前にふる。
- フライパンをしっかり温める。
- 焼き始めは強火で表面を固める。
- ステーキを返すのは1回だけ。
- 余熱で中まで火をとおす。
- そぎ切りで肉の繊維を断ち切る。
- ステーキを焼いたフライパンは洗わない。
下準備、焼き方、仕上げ方の工程で
それぞれ3つのコツがあります。
ステーキの下準備
美味しいステーキの焼き方には、正しい下準備が必要です。
焼きムラをなくすためです。
ステーキが冷たいと均一に焼けず、
中に熱がとおる前に外側から焦げていきます。
弱火で焼いたとしても焼き時間が長くなり、
肉汁が抜けてしまいます。
フライパンとステーキの温度差がないほど、
均一に焼き上がります。
焼く30分前には、冷蔵庫から出しておきましょう。
冷凍ステーキの場合は、完全解凍してから使います。
切り込みを入れた部分から、肉汁が漏れていきます。
肉汁の流出を最小限に抑えるために、
筋切りは片面だけに行いましょう。
脂と赤身の境目に筋があります。
包丁の刃先で筋切りをする場合、
切れる包丁でなければ筋が残ります。
包丁の根元(角の部分)で叩き切る場合は、
よく狙わないと筋以外の部分を切ってしまいます。
ステーキ肉に塩をふると、浸透圧により水分が出ます。
塩をしたまま長時間たつと、水分がどんどん抜けていきます。
肉汁が残っていないステーキ肉を焼いても、
パサついて美味しくありません。
塩コショウは焼く寸前にふりましょう。
ステーキ表面に付着している水分は、しっかり拭き取ります。
下味がなじみやすく、焼き目が付きやすいからです。
ステーキの焼き方
肉汁を逃さないコツは、「強火で短時間に焼く」ことです。
表面を素早く焼き固めることで、
ステーキの中に肉汁を閉じ込められるからです。
高温で一気にステーキの表面を焼き固めるためです。
温めがあまいと肉を入れたときに、
フライパンの温度が下がって肉汁が流れてしまいます。
フライパンから煙が上がってくるまで、しっかり温めましょう。
テフロン製のフライパンは空焚きができないので、
油を引いてから弱火~中火でゆっくり温めます。
肉を入れたときにジュウっと音がなれば、
十分に温まっている証拠です。
肉汁を逃さないために、もっとも重要な工程です。
どの焼き加減でも最初は強火でステーキの表面を焼き固め、
肉汁を閉じ込めます。
筋切りや塩コショウをふった面から、焼き始めます。
肉汁が出やすい面から焼き固めるためです。
焼き目が付いたら弱火にして、中まで加熱していきます。
上記で解説した焼き時間を参考に、
お好みの焼き加減に仕上げてください。
ステーキを返したら、再び強火で裏面にも焼き目を付けます。
返すたびに肉汁がこぼれるからです。
フライパンからステーキが離れるため、
肉の温度が下がって焼き時間が長くなります。
高温で短時間に焼き上げなければ、
ジューシーなステーキはできません。
焼き時間の目安はありますが、ステーキの状態で
返すタイミングを判断できると、より確実です。
表面にうっすら肉汁がにじみ出てきたら、返すタイミングです。
ステーキの仕上げ方
正しい下準備で好みの焼き加減に焼き上げたら、
あとは仕上げるだけです。
アルミホイルに包んで、ステーキを焼いた時間と
同じだけ休ませます。
効果は2つです。
- 余熱で中に熱をとおす。
- 肉汁を落ち着かせる。
焼き上がった直後は肉汁が沸騰しているため、
切り口から激しく流出します。
余熱で芯まで熱をとおしつつ、
肉汁が落ち着くのを待ちましょう。
盛り付ける直前に温め直せば、
熱々の状態で食卓に並べられます。
焼き加減が足りなかった場合は、
このタイミングで再加熱してください。
一か所切って中を確かめると、
焼き時間が予測できます。
肉の繊維を断つことで、歯切れがよくなり
やわらかく食べられます。
また、そぎ切りにするとステーキの断面が見えるので、
盛り付けたときにキレイです。
脂身が多い部位はまんべんなく脂身が付くように、
ステーキの端を斜めにカットするのがポイントです。
ステーキの旨みがたっぷり残っているからです。
ソースや付け合わせに脂の香りとコクが加わり、
別で作るよりも美味しくできます。
市販のステーキソースもワンランクアップします。
ステーキと同じタイミングで盛り付けられるので、
料理が冷めません。
下茹でかレンジで加熱しておくと、
温めるだけで使えて便利です。
- じゃがいもをよく洗う。
- 皮付きのままキッチンペーパーで包む。
- 水で濡らしてラップで包む。
- 600Wで約3分温める(中に熱がとおるまで)。
熱のとおり具合は、竹串か爪楊枝で確かめます。
串を刺して、中までスッと入れば加熱できている証拠です。
分厚いステーキの焼き方
厚さ3㎝以上の分厚いステーキの焼き方も解説します。
一般的な厚さ(1~1.5㎝)のステーキとは違い、
両面均等に焼くのがコツです。
片面だけ焼いていると、ステーキが縮むからです。
何度も返して上下からしっかり加熱することで、
焼きムラになりません。
- 焼く1時間前から常温に戻し始める。
- 筋切りは両面に行う(片面のみだと筋が残るから)。
- 焼く直前に塩コショウをなじませる(ぬり込むように)。
- 煙が出るまでフライパンを温める。
- 中火に落として少し多めの油を引く。
- ステーキを入れて30秒ほど焼いたら返す。
- 裏面も30秒ほど焼く(同じ時間だけ焼く)。
- 両面交互に30秒ずつ焼いていく。
- 指で押して弾力が出てきたらやや強火にする。
- 両面6回ずつ焼いた時点で焼き目が付いていたら終了。
- アルミホイルに包んで5~6分休ませる。
4回返したタイミング(4分ほど焼いた時点)で
1度油を交換すると、最後までキレイに焼けます。
常に中火で両面30秒ずつ均等に焼きます。
合計6回ひっくり返し、焼き時間は6分ほどです。
焼き加減はステーキの中心温度で確認できます。
- 金串を肉の真ん中に刺して止める(突き抜けないように)。
- 5秒ほど刺したままにする。
- 串を抜いて下唇の下のくぼんだ場所に当てる。
感じた温度が、肉の中心温度です。
- 冷たい‥レア
- 生ぬるい‥ミディアムレア
- ほんのり温かい‥ミディアム
- 熱い‥ウェルダン
竹串でも代用できますが、金串よりも若干ぬるく感じます。
ステーキの焼き加減と焼き時間【まとめ】
ステーキの焼き加減はおもに4種類で、焼き時間はそれぞれ違います。
- レア
- ミディアムレア
- ミディアム
- ウェルダン
ステーキの焼き加減は、親指の付け根の感触で確認できます。
- OKマークを作る
- 親指の付け根の膨らんだ部分(母指球)を押す
- 指を変えれば4種類の焼き加減を確認できる
ステーキを指で押したときの弾力と、
指の感触が一致すれば好みの焼き加減です。
ステーキをジューシーに仕上げる焼き方は、
高温で短時間に焼くことです。
強火で表面を焼き固め、弱火で中に熱をとおします。
弱火の時間を調節することで、好みの焼き加減にできます。
コメント