- 電子レンジを使った天ぷらの温め直し方を教えて。
- 電子レンジ以外を使った天ぷらの温め直し方も知りたい。
- 天ぷらのサクサク感を長持ちさせる方法が知りたい。
天ぷらの温め直しに電子レンジは不向きです。
中心から熱が加わるため、水分が外側へ流れ出すからです。
中身はパサパサで衣はベチャっとします。
オーブントースターなどで温め直すと、
逆に衣がカチカチで中身は冷たいままです。
結論から言うと天ぷらの温め直しは
「電子レンジ+ほかの調理器具」で解決します。
互いの長所だけを活かせるからです。
中と外から加熱することで、
ジューシーでサクっと仕上がります。
この記事は「電子レンジを使った天ぷらの温め直し方」を、
わかりやすく解説します。
最後まで読むと「天ぷらの作り置きが可能」になります。
電子レンジを使った天ぷらの温め直し方【サクサクにするコツと手順】
天ぷらがサクサクになる理由は、水分が飛ぶからです。
水分が蒸発するときに、衣内に小さな空洞ができます。
細かい空洞が無数にできることで、
サクサクの食感が生まれるのです。
電子レンジで温め直すコツ
コツは「電子レンジ+ほかの調理器具」を組み合わせることです。
電子レンジの特性は次のとおり。
- 「中身を熱々にできる」のが最大のメリット
- 「衣がベチャっとする」のが最大のデメリット
トースターやグリルを組み合わせることで、
電子レンジのデメリットを潰しメリットだけを活かせます。
電子レンジは、マイクロ波が食品の内側にある水分を
振動させて温めます。
温められた水分は蒸発しようと内から外へ移動するため、
衣がベチャっとなるのです。
一方オーブントースターや魚焼きグリルは、
外側から熱が伝わる仕組みです。
衣の水分だけを飛ばし「外はサクサク・中はジューシー」
に温め直します。
温め直し方の手順
まずは電子レンジで、天ぷらの中心部を温め直します。
コツは一気に加熱しないこと。
衣が電子レンジで焼けて、カチカチになるからです。
- 冷めた天ぷらを湿らす。
- ラップをせずに電子レンジに入れる。
- 1~2分温め直し様子を見る。
足りなければ1分ずつ温め直してください。
天ぷらを湿らすときは霧吹きか、
ボウルに水を張ってサッとくぐらせます。
濡らしすぎると、衣がはがれるので注意しましょう。
指でさわって生温かければ、電子レンジアップは完了です。
オーブントースター・フライパン・魚焼きグリルを使い、
衣がサクサクになるまで温め直します。
各調理器具とも、2分くらいを目安に温め直してください。
フライパンの場合は、
こまめに状態をチェックしながら温め直します。
天ぷらのリメイク方法
「温め直し以外の美味しい食べ方は?」
サクサク感を求めなければ、食べ方があります。
冷凍うどんやカップ麵など、
いろいろな麺類にトッピングできます。
冷めた天ぷらの定番のリメイク方法です。
冷めた天ぷらに温かいつゆが染みて、
トロトロの食感になります。
つゆには天ぷらの油がにじんで、コクが出ます。
市販のお茶漬けの素で作れます。
先にお茶漬けの素を熱々のお湯で、かき混ぜておくのがコツです。
ご飯の上に天ぷらを乗せ、熱々のお茶漬けの素をかけるだけ。
衣がやわらかくなり、ご飯と一緒にスルスルいけます。
市販のめんつゆを使ったさっぱり天丼です。
記載されている天つゆの割合で、めんつゆを薄めます。
天ぷらをめんつゆにくぐらせてから、白飯に乗せるだけ。
余っためんつゆは最後に上から回しかけます。
かけ過ぎるとしょっぱくなるので注意してください。
電子レンジ以外での天ぷらの温め直し方【3つの調理器具で温めるコツ】
「初めから電子レンジ以外で温め直したい」という人のために、
ほかの調理器具を使った温め直し方も解説します。
使用する器具は3つ。
- トースター
- フライパン
- 魚焼きグリル
時間を細かく計る必要があるので、
タイマーか時計を用意します。
トースター
コツは霧吹きなどで、天ぷらに水をかけること。
衣を濡らすことによって、
温め直したときに水分が蒸発して空洞ができます。
空洞ができないとサクサクになりません。
もうひとつのコツは、短時間ずつ温めること。
トースター内は狭く電熱線との距離が近いため、
天ぷらが焦げやすいからです。
1~2分ずつ刻んでいきましょう。
衣だけ焦げて中身が温まらない場合は、
トースターの設定温度を下げて時間を伸ばしてみてください。
フライパン
コツは油を引かないこと。
油を引くと水分が蒸発しにくいからです。
天ぷらをサクサクにするには、
衣の水分を飛ばす必要があります。
焦げつきにくいテフロン製がおすすめ。
鉄製のフライパンだと油を引く必要があるため、
天ぷらがくどくなりカロリーも高くなります。
焦げやすいので、必ず弱火で何度も返しながら温め直してください。
天ぷらから出てくる油も、キッチンペーパーで拭き取りましょう。
テフロン製のフライパンは、使い終わってすぐ水につけると
コーティングが損傷します。
魚焼きグリル
コツはアルミホイルで天ぷらを包むこと。
グリルの直火で衣が焦げるのを防げます。
油が底に落ちないので、お手入れが楽です。
アルミホイルは、一度クシャクシャにしてから
伸ばしたものを使います。
底面に凸凹ができるため、油が天ぷらに染み込みません。
ふんわりと包んで蒸気の逃げ道を作ります。
ピッタリ包むと天ぷらが蒸し焼きになり、ベチャっとします。
グリルの使い方は、魚を焼くときと同じ要領です。
2~3分ごとに中身をチェックして、必要に応じて裏返します。
天ぷらのサクサク感を長持ちさせる7つのコツ
温め直しを想定して、
サクサク感が損なわれにくい天ぷらを作ります。
作り置きにピッタリの作り方です。
- 片栗粉を使う。
- 冷やして使う。
- 混ぜすぎない。
- 炭酸を加える。
- 温度を変える。
- わけて揚げる。
- よく油を切る。
どれかひとつを実践するだけでも、効果があります。
サクサク感が長持ちするだけでなく、
揚げたての食感もよくなります。
片栗粉を使う
小麦粉と同量加えます。
片栗粉にはグルテンを作るタンパク質が含まれないため、
かき混ぜても粘り気が出ません。
サラッとした衣で揚げる天ぷらは、
水分がしっかり蒸発しサクサク感が持続します。
冷めたから揚げの衣が、カリカリしているのと同じ状態です。
冷やして使う
温度が高いほど、グルテンの粘り気は強くなるからです。
サラッと軽い天ぷら衣を作るには、冷たいほど適しています。
粉類も冷やしたほうがより効果的です。
冷たい粉と水なら、グルテンの粘り気をかなり抑えられます。
できあがった天ぷら衣も、使う寸前まで冷やしておきましょう。
混ぜすぎない
粘り気が出てくるからです。
小麦粉のグルテンは力を加えるほど、
柔軟性と弾力性が出ます。
パンや麺の生地作りは、グルテンの特性を利用したものです。
天ぷらの場合は粘り気があると、
水分が蒸発せず衣がベチャっとします。
サクサク感を持続させるには、衣の混ぜ方も重要です。
手早く混ぜ、最小限の回数にとどめましょう。
炭酸を混ぜる
衣の水分を素早く飛ばす効果があります。
炭酸水に含まれる二酸化炭素が高温で一気に蒸発し、
衣内の水分も一緒に飛ばします。
短時間で水分が蒸発し衣に多くの空洞ができるため、
天ぷらがサクサクになり持続します。
ただし100%炭酸水で作った衣は、
揚げるときに油がはねるので注意してください。
温度を変える
素材の大きさや硬さによって油の適温が異なるため、
それぞれの温度帯で揚げることが重要です。
衣がベストな状態に仕上がるので、
冷めてもベチャっとしません。
先に170℃で火が通りにくい材料をじっくり揚げ、
火が通りやすい材料は180℃でカラッと仕上げます。
油の温度は、天ぷら衣を落としたときの浮かび方で
判断してください。
- 少し沈んでから浮かんでくる→170℃
- すぐに浮かんでくる(ほぼ沈まない)→180℃
わけて揚げる
一度にたくさん入れると温度が下がり、
衣が油を吸ってしまいます。
量の目安は、鍋にふれず天ぷら同士がくっ付かない程度です。
揚げ物はすぐには冷めないので、
急いですべて揚げる必要はありません。
サクサク感が持続する作り方をしているので、
少しくらい時間がたっても大丈夫です。
よく油を切る
油が残っていると、ベチャっとした歯触りになります。
しっかり油を切ることで、サクサク感が長続きします。
引き上げるときは天ぷらの先を油に付けたまま、
5秒ほど待つのがポイント。
「油は低温から高温へ移動する性質がある」からです。
天ぷらの一部だけを熱々の油に付けておくと、
外気で冷えて自然に油が切れていきます。
電子レンジを使った天ぷらの温め直し方【まとめ】
電子レンジを使った天ぷらの温め直し方は、
「電子レンジ+トースター・フライパン・魚焼きグリル」です。
熱の伝わり方が違うので、互いの特性を活かせます。
電子レンジで中身を温めその他の調理器具で衣を温め直し、
揚げたてのような天ぷらに戻します。
天ぷら以外の揚げ物にも使える方法なので、
惣菜品を買った場合はぜひお試しください。
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